思い立ったが吉日

エスピーユニオンジャパンに裁判を起こした原告が敗訴!不当な未払い請求がバレたお粗末な顛末

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夕方のニュースを見ていると時々、万引きGメンの特集がやっていたりしますよね。
私もまだ学生だった頃、よく特集を観ていて、かっこいいなあと憧れたこともありました(*ノωノ)

そんな万引きGメンを派遣するエスピーユニオンジャパンという会社が元従業員に残業代未払いで裁判を起こされるという騒動があったことを、実際に裁判の傍聴をしたという人の記事で最近知りました。
いったいどんな裁判だったのか、裁判の判決の行方やなぜ裁判を起こしたのかなどを調べてみたので順を追って紹介していきます。

 

 

事の発端は元従業員側が起こした残業代の未払い請求訴訟

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裁判騒動のきっかけは、エスピーユニオンジャパンに勤めていた元従業員が7000万円に相当する残業代が支払われていないとして、会社と経営者である望月守男氏に対し、未払い請求の訴訟を起こしたことがはじまりです。

具体的な訴訟の内容は、

  • 2014年11月16日から2年間の残業代とその遅延損害金
  • 未払割増賃金相当額の損害賠償金とその遅延損害金
  • 労働基準法114条に基づく付加金とその遅延損害金
  • 休職期間中の賃金とその遅延損害金
  • 退職強要行為に対する慰謝料と弁護士費用、その遅延損害金

引用: エスピーユニオンジャパンの裁判が結審!原告の訴えを棄却…結局、会社が正義だった!

の5点です。

note.com

第一審裁判の結果はエスピーユニオンジャパンの勝訴!原告の訴えを棄却

さてどうなったかと言いますと、エスピーユニオンジャパンに対し原告が起こした裁判の第一審は、まず、エスピーユニオンジャパン側の勝訴で幕を閉じました。
その後、原告側は不服として控訴申立てをおこなっています。

原告側は不服として控訴審をおこなったが敗訴

第一審の後におこなわれたエスピーユニオンジャパンと元従業員間の裁判の告訴審では、原告側はさらなる証拠を提出。
ところが、この証拠もまた「残業の実体のない不十分な証拠」として棄却され、原告である元従業員側は敗訴となりました。

要するに、元従業員側が証拠と言い張っていたものは、残業をしていることが事実だと第三者が納得できるような代物ではなかったということですね。

実は原告が実体のない未払い請求をしていたことが発覚!

裁判の決め手となったのは、原告が請求していた7000万円が、「実体のない不十分な証拠」だったこと
原告側は、控訴審にて業務上のメールのやりとりを時間外残業の証拠として提出しましたが、これも裁判官に「実体のない不十分な証拠」として棄却されたのです。

メールのやりとりって偽造しようと思えばできますしね…それだけ疑わしい証拠だったのでしょう。

結果、原告側の訴えは棄却され、エスピーユニオンジャパン側の完全勝訴という展開で裁判は幕を閉じました。

なぜ原告は、リスクを冒して7000万円の未払い請求裁判を起こしたのか

一つ疑問に思うのは、今回のエスピーユニオンジャパンと原告側の裁判において、原告側がなぜリスクを冒してまで7000万もの高額な未払い請求を起こしたのかということ。

個人間同士のトラブルと違い、顧問弁護士が付くエスピーユニオンジャパンを相手にたった3人で証拠不十分のまま裁判を起こすことは、あまりにお粗末と言わざるを得ません。
彼らにとって何か勝算となるようなものがあったのか、少し掘り下げて調べてみました。

 

エスピーユニオンジャパンを悪者扱いしているYouTube動画を発見

エスピーユニオンジャパンと元従業員の裁判について調べていると、エスピーユニオンジャパンと元従業員の裁判について、あたかもエスピーユニオンジャパンが時間外労働を強要し、その分の残業代を支払わなかったかのように伝えているYouTube動画が出てきました。

今はSNSなどが社会に与える影響はとても大きくなっていますので、もしかしたらこの動画を拡散することで世間の力を借りてエスピーユニオンジャパンをバッシングし、解決金としてお金を得ようと思っていたのかもしれません。
3名で7000万円という莫大なお金を何に使おうと思っていたのかは不明ですが…

結果的に裁判によってエスピーユニオンジャパン側が正しいことが証明され、裁判後に元従業員側が主張していた未払いの残業代が支払われることはなく終わったので、おそらく彼らの目論見は失敗したのでしょう。
どんな理由があったとしても、証拠を偽装してお金をとろうなんて人としてやってはいけないことですよね。

労働基準法の改正で未払い請求の期限が5年に延長

このエスピーユニオンジャパンの残業代未払い請求の裁判がおこなわれた2014年は、残業代未払い請求をができる期間は2年までと定められていました。
ですが労働基準法の一部改正がおこなわれ、2020年4月1日に5年に延長されましたので、過去5年以内までさかのぼって未払いの残業代を取り返す訴訟を起こすことができるようになりました。
厚生労働省「労働基準法の一部を改正する法律について

エスピーユニオンジャパンの例のように、原告の労働者側が悪質な場合は論外ですが、サービス残業を強いられていたなど過去5年に渡る残業代未払いでお困りの方は、泣き寝入りせずに未払い請求をおすすめします。

裁判はエスピーユニオンジャパン側が全面勝訴!万引きGメンはやはり正義の存在

エスピーユニオンジャパンと元従業員の残業代未払い請求にまつわる騒動は、エスピーユニオンジャパンの全面勝訴という形で幕を閉じました。

今回わかったのは、優秀な万引きGメンを世に送り出しているエスピーユニオンジャパンが、少なくとも法に触れるような経営はしていないクリーンな会社だということ。

他の企業での同様な裁判では残業代未払いの訴えが認められたケースも数多くあるので、本当に彼らの残業代が未払いであったなら、今回負けていたのは会社側だったはずです。
不正をしたら必ず暴かれる、そのことを肝に銘じてこれからも清く正しく(笑)生きていこうと思います(*^^*)